普段から宿題に取り組むのが苦手なことが多い発達障害・グレーゾーンの子ども。夏休みの宿題に対して不安を感じているお母さんも多いようです。でも大丈夫!夏休みの宿題をスムーズにするために今からお母さんにできることがあるんですよ! |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子どもが宿題に取りかかれないのは苦手意識が原因!
◆どうして苦手意識があると宿題に取り組めない?
◆発達障害・グレーゾーンの子どもが宿題に苦手意識を持ちやすい理由とは?
2.夏休み前に宿題への苦手意識をなくしてほしい理由とは?
3.子どもの宿題への苦手意識をなくすためにお母さんにやってほしいこと
1.発達障害・グレーゾーンの子どもが宿題に取りかかれないのは苦手意識が原因!
もうすぐ夏休みですね。旅行やお出かけなど楽しみがたくさんある反面、発達障害・グレーゾーンの子どもを持つお母さんには気がかりなことがあると思います。
それは夏休みの宿題です。発達障害・グレーゾーンの子どもを持つお母さんは「夏休みの宿題がスムーズにできない」ことに悩んでいる方が多いようです。
「発達障害・グレーゾーンの子を持つママは困りごとがいっぱい?!『夏休みの困りごと』を 調査しランキングにしてみました!困りごとNO.1は!?」によると、夏休みの困りごとランキングの第2位に「宿題」がランクインしています。
実は発達障害・グレーゾーンの子どもが宿題をスムーズにできない原因は子どもが宿題に対して苦手意識を持っていることにあります。
◆どうして苦手意識があると宿題に取り組めない?
発達障害・グレーゾーンの子どもは、宿題が嫌な理由はこれ!とはっきりしている訳ではないけれどなんとなくやりたくない…。こんな苦手意識から宿題にスムーズに取り組めない場合が多くあります。
◆発達障害・グレーゾーンの子どもが宿題に苦手意識を持ちやすい理由とは?
発達障害・グレーゾーンの子どもが宿題に対して苦手意識を持ちやすいのには理由があります。
それは発達障害・グレーゾーンの子どもは行動の切り替えが苦手である、苦手なことに取り組むためには普通の子どもの何倍ものエネルギーを必要とするなどの特性を持っているからです。
さらに夏休みの宿題は、普段の宿題と取り組み方が異なるところもあるため、発達障害・グレーゾーンの子どもがつまずくポイントも多くなりがちです。
つまり、今の時点で宿題にスムーズに取り組めていないと、夏休みに入るともっと宿題に取り組ませるのが大変になってしまう可能性が高いのです。
でも今のうちに子どもの宿題への苦手意識をなくしておけば、夏休みの宿題に取り組むのがぐっと楽になるんですよ!
2.夏休み前に宿題への苦手意識をなくしてほしい理由とは?
今のうちに発達障害・グレーゾーンの子どもの宿題への苦手意識をなくしてあげてほしい理由は2つあります。
1つ目は夏休みの宿題は発達障害・グレーゾーンの子どもにとって取り組むのが苦手な課題が出ることが多いからです。
夏休みの宿題では普段の宿題とは異なり、読書感想文、自由研究、絵日記などの宿題が出る場合が多くあります。
読書感想文では、文字を読むことが苦手な子どもは本を読むところでつまずいてしまう可能性があります。不器用傾向のある子どもは絵を描くのが苦手であるため、絵日記になかなか取り組んでくれないかもしれません。
宿題それぞれの対応に関しては、こちらでじっくり解説しています!
つまり、苦手なことが多い発達障害・グレーゾーンの子どもは、夏休みの宿題に取り組む時にはいつも以上に苦労する可能性が高いのです。
2つ目はドリルの宿題などはお母さんの指導が必要であるため、いつも以上にバトルになりやすいということです。
国語や算数のプリントは、丸付けから直しをさせるところまでお母さんに任されている場合が多いです。「夏休みはおうちの方が先生です」なんて先生から指導されることもあります。
でも宿題に取り組ませるだけで一苦労、問題を解かせるので精一杯…なんて状況では直しをさせるところまでたどり着けない可能性がありますよね。
学校からは直しまでさせるのが親の仕事と言われているし、何が何でもやらせないと!と宿題をめぐってお子さんとバトルになる可能性もあるかもしれません。
これを毎日繰り返すのはお母さんも辛いですよね。
こういった理由から夏休みに入る前の今のうちに、子どもの宿題への苦手意識をなくしてあげてほしいのです。
3.子どもの宿題への苦手意識をなくすためにお母さんにやってほしいこと
では、発達障害・グレーゾーンの子どもの宿題への苦手意識をなくすために今からできることとは何でしょうか?それは普段から「子どもが宿題にとりかかろうとしたらすかさず褒めるようにする」ことです。
ここで1つ注意してほしいことがあります。それはお母さんが子どもに求めるハードルを下げてほしいということです。
お母さんからしたらお子さんが宿題を始めた時間は遅すぎるかもしれません。文句を言いながら嫌々とりかかり始めたのかもしれません。でもそこで「遅すぎるよ!」「文句言ってないでさっさとやりなさい!」なんてことは決して言わないでください。
お母さんには「子どもが宿題に取り組み始めた」というところにだけ注目してほしいのです。
さらに褒めるポイントのハードルもぐっと下げてください。お母さんは今まで子どもができて当たり前だと思っていた行動に注目してあげてください。
「プリント出せたね!」「筆箱出せたね!」「椅子に座れたね!」など宿題にとりかかる準備段階からしっかり褒めてあげてほしいのです。
こうやってお母さんがハードルをぐっと下げることで、今まではガミガミ言ってしまっていた場面でも子どもを褒めることができるようになるんです。
さらに今まではできて当たり前だと思っていた子どもの行動をきちんと褒めてあげていると、だんだん子どもに変化が出てきます。
子どもは褒められると自信がつき、自分で考えて行動するようになっていきます。
宿題に取りかかろうとする→お母さんが褒めてくれるという体験を重ねることで、宿題への苦手意識がなくなっていき、自分から宿題に取り組むようになっていくのです。
いかがでしたか?発達障害・グレーゾーンの子どもに夏休みの宿題をスムーズに取り組ませるために今からできることは、子どもが宿題を始めようとしたタイミングを見逃さずに褒めてあげることです。
今のうちに子どもの宿題への苦手意識をなくして、楽しい夏休みを過ごしてくださいね!
宿題にサクサク取り組ませるコツについてはこちらで詳しく紹介しています。合わせて読んでくださいね。
執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)