「察して」が通じないのはなぜ?発達特性のある子と意思疎通できない理由と伝わるコミュニケーション

「それくらい、言わなくてもわかるでしょ」

「みんなやっているのに、どうして?」

 

 

我が子と話していると、

そんなふうに思うことはありませんか?

何度言っても伝わらない。

 

 

学校に行く。

行事に参加する。

みんなと同じように動く。

 

 

大人には「当たり前」に見えることにも、

一つひとつブレーキがかかる。

 

 

その背景には、

反抗しているからでも、

話を聞いていないからでもなく、

 

 

親子で

「言葉の受け取り方」や

「ものの見方」が違うことが

関係している場合があります。

 

 

日本は「察して」が多い高文脈文化

 

 

発達科学コミュニケーションを

卒業されたNさんから、

「高文脈コミュニケーション」と

「低文脈コミュニケーション」

について、とても興味深いお話をいただきました。

 

 

高文脈とは、

言葉そのものだけではなく、

表情、声のトーン、その場の空気、

相手との関係性などから

意味を読み取るコミュニケーション。

 

 

低文脈とは、

「言わなくてもわかるよね」

に頼らず、必要なことを言葉にして

具体的に伝えるコミュニケーションです。

 

 

日本は、世界でも

高文脈な傾向が強い文化だと言われています。

 

 

「察する」「空気を読む」「行間を読む」

私たちには、馴染みのある表現ですよね。

 

 

日本語には、

「大丈夫です」「いいです」「ちょっと……」

のように、同じ言葉でも、

表情や声のトーン、前後の流れによって

意味が変わる表現もたくさんあります。

 

 

私たちは無意識に、

こうした「言葉の外側」まで読みながら

コミュニケーションしています。

 

 

発達特性のある子は「言葉の外側」を読むことに負荷がかかることがある

 

ところが、

発達特性のある子の中には、

冗談、比喩、皮肉、遠回しな表現など、

 

 

言葉そのもの

本当に伝えたい意味が違う表現

読み取ることに負荷がかかる子もいます。

 

 

もちろん、個人差があります。

 

 

ちなみに、我が家の主人は

しょっちゅう冗談を言います。

 

 

私は時々、

「今の、本当?」「冗談?」と混乱します。

 

 

エイプリルフールも私は苦手派です(笑)

 

 

一度受け取った言葉を、

「ということは、本当はどういう意味?」

と考え直すのは、意外とエネルギーを使います

 

 

だから、

「それくらい察して」

「普通わかるでしょ」

を求められることが続くと、

 

 

子どもにとっては思っている以上に

疲れることがあるのかもしれません。

 

 

親は、

「ちゃんと伝えたつもり」。

 

 

子どもは、

「何を言われているのかつかめない」。

この小さなズレが、

 

 

「何度言っても伝わらない」

という親子のすれ違いに

つながることがあります。

 

 

「みんなやっているのに」が通じない子には、その子なりの見え方がある

 

学校に行く。

行事に参加する。

みんなと同じように動く。

 

 

大人にとっては当たり前に見えることでも、

その一つひとつに

ブレーキがかかる子がいます。

 

 

「どうして行かなきゃいけないの?」

「何のために参加するの?」

「嫌なのに、みんなと同じにする必要があるの?」

 

 

周りがやっているから。

決まりだから。

それだけでは、

自分を納得させて動くことが

難しい子もいます。

 

 

一方で、

本当は嫌でも、

周りに合わせることで

その場に馴染んできた大人ほど、

 

 

そんな我が子を見て、

「どうして素直にやらないの?」

と理解しにくくなることがあります。

 

 

けれど、

我が子は、私とは違うものの見方をし、

違う受け取り方をする存在です。

 

 

我が子も、

本当に小さなことによく気づきます。

 

 

鈍感な私からすると、

「そこ、気にする?」

と思うこともあります。

 

 

以前なら、

「そんなこと気にしなくていいよ」

と流していたことも、

 

 

今は、

「そこが気になったんだね」

と、なるべく言葉にするようにしています。

 

 

受け止めることは、

すべてに同意することではありません

 

 

「この子には、この子なりの理由がある」

と理解すること。

 

 

そこから初めて、

親子で話し合うことができます。

 

 

察してもらうのではなく、子どもに「わかる言葉」で伝える

 

発コミュでは、

「察してもらう」ことを前提にせず、

子どもが理解できる形で

伝えることを大切にします。

 

 

例えば、

「ちゃんと片付けて」

「脱いだ服を洗濯かごに入れてね」

 

 

「早く準備して」

「8時になったら靴を履こう」

 

 

というように、

何をすればいいのかがわかる

具体的な言葉に変えます。

 

 

Nさんは、英会話の先生たちが、

「Good!」

「Nice!」

一つひとつ言葉で反応してくれたり、

 

 

レッスンの最初に話したことを

最後にもう一度

言葉にして返してくれたりすることに、

 

 

「そこまで言葉にするんだ」

と、日本との違いを感じていたそうです。

 

 

そして、

「発コミュも同じですね」

と教えてくれました。

 

 

発コミュも、

「見ているから伝わっているはず」

ありがとう。
そうなんだね。
そこに気づいたんだね。

 

 

と、

子どもが受け取れる形で反応を返します。

 

 

もちろん、

肯定は褒めることだけではありません。

 

 

関心を示す。

共感する。

感謝する。

これらも、

大切なコミュニケーションです。

 

 

伝える時はわかりやすく、受け取る時は繊細に

 

ここまで見ると、

発コミュは

低文脈的なコミュニケーションに見えます。

 

 

けれど、

発コミュでは、

 

 

表情、声のトーン、間、距離感、

その日の子どもの状態など、

言葉になっていない情報とても大切にします。

 

 

つまり、伝える側は

「察して」に頼らずわかる形で伝える

 

 

一方で、

親は、言葉だけで決めつけず、

子どもの状態をよく観察する

 

 

私は、

観察する力の精度が上がるほど、

言葉で伝える力も

高まっていくと感じています。

 

 

今、この子はどんな状態なのか。

何を大切にしているのか。

そこが見えてくると、

 

 

同じことを伝えるにも、

言葉も、

タイミングも、

距離感も変わってきます。

 

 

思春期は特に、

この距離感が難しい時期です。

 

 

だからこそ、

「正しい声かけ」を覚えるのではなく、

子どもの反応を見ながら、

伝え方の精度を少しずつ上げていくことが

大切なのだと思います。

 

 

違いを認めることが、親子の関係を立て直す入口になる

 

文化の違いも、親子の違いも、

「どちらが正しいか」ではなく、

ものの見方や受け取り方の違い

なのかもしれません。

 

 

大切なのは、

「なぜ、この子はそう感じるんだろう」

 

 

そして、

「私は、なぜこれを

当たり前だと思っているんだろう」

と、一度立ち止まってみること

 

 

我が子とうまく意思疎通できないとき、

「どうして、この子はわからないの?」

ではなく、

 

 

「この子には、どう見えているんだろう?」

見方を変えてみる。

 

 

そして、

「この子には、どう伝えたら届くんだろう?」

考えてみる。

 

 

違いを認めることは、

子どもの言うことを何でも受け入れる

ことではありません。

 

 

相手の見ている世界を知ろうとすることです。

 

 

発達特性のある子にとって

伝わりやすいコミュニケーションは、

多くの人にとっても

わかりやすいコミュニケーションです。

 

 

伝える時は、わかりやすく。

受け取る時は、繊細に。

 

 

我が子との違いを知ることから、

すれ違っていた親子の関係を

立て直すヒントが

見つかるのかもしれません。

 

 

60分ミニセミナーでは、
暴言・暴力・無気力で
親子バトルが続いているご家庭に、

私がこれまで見てきた中で
ほぼ共通して起きていることを
お伝えします。


声かけを増やす前に、

子どもを動かそうとする前に、
まず“話が届く親子”に戻ること。

 

その最初の一歩を 一緒に見直す60分です。

詳細・日程はこちらから▼

 

タイトルとURLをコピーしました