朝のたった一言で、暴言・暴力・無気力な子の脳の”癖”が変わる

「足が痛いから体育やりたくない」の朝が、一言で変わった話

 

ある朝、小学2年生の息子さんが歯磨きをしながらこう言いました。

 

 

「足が筋肉痛で痛い… 今日体育があるから走れないから嫌だ…」

 

 

不安が強くて、ネガティブ発言が多い息子さん。そんなグズグズが続く朝に、お母さん(Aさん)はこう返しました。

 

 

「そっかー、足が痛いんだね。 昨日も一生懸命体育頑張った証拠だね。本気でやったから、きっと足痛くなったんだね。」

 

 

すると、息子さんは「うん!」と言って急に表情が明るくなり、歯磨きも残っていた朝の身支度もあっという間に済ませて、残りの時間は好きな動画を見て過ごし、タイマーが鳴ったら「行ってきまーす!」と登校していったそうです。

 

 

筋肉痛はどこに行ったんだろう?というくらい、あっけない朝の風景。

 

 

声かけ一つで、こんなにも変わるんだ。Aさんはそう実感したと教えてくれました。

 

 

「そんなの少し動けば治るよ!みんなも同じなんじゃない?」

 

 

実はこれ、ほとんどのお母さんが無意識にやっている対応です。

 

 

私自身もそうでした。

 

 

私も昔は、子どもの言葉を受け止められないお母さんでした

 

息子が「学校行きたくない」と言えば、

「もうすぐテストだから言っておいた方がいいんじゃない?」

「今日は体育があるね」

 

 

息子が友達と喧嘩してきたと話せば、

「なんか、嫌な言い方したんじゃない?」

「それは自業自得でしょ?」

 

 

子どものことを思って、正しいことを言っているつもりでした。

 

 

けれど、今思えば 「行かせたいありき」「学ばせたいありき」の会話で、

息子の話を聞いているようで、実は何も聞いていませんでした。

 

 

息子は最終的に「もういい」と言って塞ぎ込みました。

 

 

あの頃は気づきませんでしたが、子どもにとってはお母さんの方が嫌な言い方をしていたんですよね。

 

 

「もういい」と子どもが言う時、その裏には決まってこの気持ちがあります。

 

 

「お母さんに話しても無駄だ」

 

 

これが積み重なると、思春期に入った頃にはお母さんに何も話さなくなります

 

 

暴言が出る子も、暴力を振るう子も、無気力になる子も、入口は同じ場所にあります。

 

 

「もういい」と塞ぎ込んだあの時、息子の中で何かが諦めかけていたのだと今ならわかります。

 

 
 
 

なぜ、子どもはキレるのか

 

すぐ怒る子は、どんな時に怒っているのでしょう?

 

 

ほとんどの場合、このどちらかです。

 

・納得がいかない時

・わかってもらえない時

 

 

そして残念なことに、キレやすい脳、すぐ怒る脳は癖になっています

 

 

その癖を取り除くには、ネガティブな記憶ポジティブな記憶で上書きしてあげることが必要です。

 

 

ここがお母さんの腕の見せ所。

 
 
怒りという感情は、いきなり現れるのではありません。

 

 

必ず怒る直前に、別の感情が生まれています。これを「第一感情」と呼びます。

 

 

第一感情とは、こういうもの。

・悲しい

・困った

・心配だ

・恥ずかしい

・寂しい

 

 

怒っている子にかける言葉は、この第一感情をそのまま言葉にしてあげる、これが一番シンプルで効きます。

 

 

「悲しかったんだね」

「困ったんだね」

「寂しかったんだね」

 

それだけでいいのです。

 
 

共感が下手なお母さんに、共通していること

 

第一感情に共感するために、一番必要なこと。

 

 

それは、お母さんの思い込み、常識、価値観を一旦、横に置くことです。

 

 

「〜ねばならない」

「〜したほうがいいのに」

この気持ちを保留にする

 

 

そんなことをしたら、わがままな子に育つのでは? と心配になるかもしれません。

 

 

けれど、感情コントロールは認められた経験から育ちます。

 

 

暴言・暴力・無気力な子に足りないのは、自分を認めてもらえた経験

 

 

この経験を繰り返すことで、次第に自分で感情を扱えるようになっていきます。

 

 

 
 

Aさんが、さらりとできた本当の理由

 
冒頭のAさんの対応をもう一度思い出してみてください。

 

 

足が痛いんだね昨日も一生懸命頑張った証拠だね。」

 

 

ネガティブを否定せずさりげなくポジティブに変換している。

 

 

けれど、この一言だけで息子さんが変わったわけではありません。

 

 

Aさんは発達科学コミュニケーションを学んでから、日頃から、小さな肯定をたくさん積み重ねていました

 

 

だから、この言葉もスーッと息子さんに届いたのです。

 

 

いきなりポジティブに変換しても、受け止めてはもらえません。

 

 

日常の会話に少しでも否定が絡んでいると、どんなにいい言葉も素直に入っていかないのです。

 

 

些細なことですが、毎日の小さな積み重ねですぐキレる脳は、少しずつ落ち着いていきます。

 

 

正常な脳に育ち始めるまで、最低でも3ヶ月。

 

 

3ヶ月後の親子の景色は今とは確実に変わります

 

 

今日から、一つだけ

 

お子さんが次にネガティブな言葉を口にしたら、アドバイスはぐっと飲み込んで、ただこう言ってみてください。

 

 

「そっか、〇〇だったんだね。」

それだけ。

 

 

正しいことを教えなくていい。 無理やりポジティブに変えようとしなくて大丈夫。

まずは、受け止める。

 

 

こういう日常の些細なやり取りの積み重ねで子どもが暴言を吐いたり、暴力を振るったり、無気力になったりするのを和らげたり、防ぐことができるのです。

 

 

「もういい」と子どもに言わせてしまっていた頃の私が、 一番できなかったことであり、一番知りたかったことです。

 
 
 

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