すぐ怒る子どもが話してくれない理由 暴言・暴力・無気力でこじれた親子関係を立て直す聞き方

何を聞いても、

「別に」「わからない」「忘れた」「今はいい」

そんな答えしか返ってこない。

 

 

もう少し詳しく聞こうとすると、

「うるさい」「しつこい」「もう話さない」

と、すぐ怒る。

 

 

あるいは、

何も答えずに自分の部屋へ行き、

パソコンやゲームを始めてしまう。

 

 

そんな子どもの暴言や無気力な姿を見て、

「語彙が少ないから、

自分の気持ちをうまく話せないのだろうか」

 

「私が話し下手だから、

会話が続かないのだろうか」

と悩んでいませんか?

 

 

すぐ怒る子どもは、

言葉を知らないとは限りません。

 

 

「どうせ話してもわかってもらえない」

「話したら、また注意やアドバイスをされる」

と、話す前から諦めている可能性があります。

 

 

子どもの言葉を増やすために、

気の利いた会話は必要ありません。

 

 

大切なのは、

子どもが話したことをジャッジせず、

「聞いてもらえた」
「わかろうとしてもらえた」
「また話してもいい」

と思える体験を増やすことです。

 

 

すぐ怒る子は「話しても無駄」と思っているかもしれない

 

子どもが何も話してくれないと、

親は心配になります。

 

 

学校で嫌なことがあったのではないか。

友達とうまくいっていないのではないか。

困っていることを隠しているのではないか。

 

 

子どものことを知りたくて、

「何があったの?」

「どうしてそんなことをしたの?」

「言ってくれないとわからないよ」

と質問を重ねます。

 

 

親としては、

子どもの気持ちを理解したいだけ

かもしれません。

 

 

けれど、子どもにとって会話が、

間違いを指摘される時間。

できていないことを注意される時間。

正しい方法を教えられる時間。

になっていたとしたら、どうでしょうか。

 

 

子どもは、

「何を言っても、結局は怒られる」

「ママの聞きたい答えを言わないと

納得してもらえない」

と感じるようになります。

 

 

すると、詳しく説明することを諦め、

「別に」「忘れた」「わからない」

という短い言葉で、
会話を終わらせようとします。

 

 

それでも親が聞き続ければ、

「うるさい!」

「しつこい!」

という暴言で、
自分を守ろうとすることもあります。

 

 

あるいは、何を言っても無駄だと感じ

部屋にこもり、親との会話そのものを

避けるようになることもあります。

 

 

暴言や無気力という表面の行動だけを見て、

もっときちんと話させよう。

怒らずに説明させよう。

とする前に、
一度考えてみてください。

 

 

この子は今、

「話しても大丈夫」

と思えているでしょうか。

 

 

私はアドバイスのつもりで息子の言葉を止めていた


私の息子は就学前、

自分の名前を言っても、

相手に聞き取ってもらえないほど

言葉の発達がゆっくりでした。

 

 

言葉の教室に通い、

発音の練習もしていました。

 

 

私は、息子の言葉を増やすために、

もっとたくさんの言葉を

教えなければならないと思っていました。

 


ところが、小学校へ通うようになっても、

息子との会話は増えませんでした。

 

 

「今日、学校どうだった?」

と聞いても、

「わからん」「忘れた」「別に」「今いい」

返ってくるのは、

そんなそっけない答えばかりでした。

 

 

学校で何をしているのか。

友達とどのように過ごしているのか。

何に困り、どんな気持ちでいるのか。

 

 

私は、息子本人からほとんど
聞くことができませんでした。

 

 

学校生活の様子を、

よく話すお子さんのお母さんから聞いて、

初めて知ることの方が多かったのです。

 

 

わが子のことなのに、

私は何もわからない。

その不安から、

私はさらに質問を増やしました。

 

 

幼い頃から、

息子はすぐに忘れ物・落とし物をする。

友達とのトラブルばかり。

私から見ると、
してほしくないことばかりしていました。

 

 

だから私は、

「次はこうした方がいいよ」

 

「ちゃんと確認しなさい」

 

「そんな言い方をするから、

けんかになるんじゃない?」

 

「忘れないようにメモしたら?」

 

と、たくさんアドバイスをしていました

 

 

私は、息子が困らないように

教えているつもりでした。

 

 

けれど、息子からしてみれば、

 

 

「話しても、自分の気持ちは聞いてもらえない」

「また、できていないことを言われる」

「どうせママに話しても無駄」

と感じても不思議ではありません。

 

 

子どもが話さないから、

私はアドバイスを増やした。

けれど、そのアドバイスが、

息子の言葉をさらに止めていたのです。

 

 

親子関係が悪くなると、ある言葉がなくなります

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子どもの言葉は「聞いてもらえた体験」から増えていく

 

子どもの言葉を増やすには、

大人からの言葉のインプットも必要です。

 

 

まだ返事のできない赤ちゃんにも、

お母さんは、

「おなかがすいたね」

「気持ちいいね」

「うれしいね」

と語りかけます。

 

 

赤ちゃんの表情やしぐさに言葉を添えながら、

親子のやり取りを重ねていきます。

 

 

けれど、言葉のインプットを増やすことと、

一方的に教え続けることは違います。

 

 

言葉をアウトプットするには、

楽しかった。面白かった。悔しかった。

できるようになった。誰かに伝えたい。

と思える体験が必要です。

 

 

そして、その体験を話した時に、

否定されなかった。

正しい言い方に直されなかった。

すぐに注意やアドバイスへつなげられなかった。

という経験が必要です。

 

 

親がたくさん話せることよりも、

子どもが話した時に、

興味を持って受け取ること

 

 

子どもの答えを、

正しい。間違っている。説明が足りない。

そんなことは大したことではない。

ジャッジしないことです。

 

 

例えば、子どもが、

「今日、楽しかった」と話した時に、

「何が楽しかったの?」と聞く。

 

 

子どもが、

「わからない」と答えたら、

 

 

「わからないんだね」

「また話したくなったら教えて」

終わってもよいのです。

 

 

話してくれなかったことを

嘆かなくて大丈夫です。

 

 

その時は

疲れていたのかもしれません。

 

 

まだ自分の中で整理できていなかった

のかもしれません。

 

 

ただ、話しかけたタイミングが

合わなかっただけかもしれません。

 

 

今すぐ答えを聞き出すことよりも、

「話したくない時には待ってもらえた」

という体験を残すことが、

次の言葉につながります。

 

 

ゲームの話は一往復で終わっていい

 

子どもが夢中になっているものが

ゲームでも構いません。

 

 

ゲームの中にも、

レベルが上がった。

強い敵に勝った。

新しいアイテムを手に入れた。

友達と協力した。

作戦を考えた。

という、子どもが話したくなる体験があります。

 

 

子どもが、

「ゲームのレベルが上がった」

と話してきたら、

「どうやって上げたの?」

と一つだけ聞いてみます。

 

 

子どもが答えたら、

「へえ、そうなんだ」

「またレベルが上がったら聞かせて」

これで終わって大丈夫です。

 

 

ゲームに詳しくなくても構いません。

気の利いた感想を返す必要もありません。

 

 

会話を長くしようと、

次々に質問を重ねる必要もありません。

 

 

相手が楽しいと思っていることに、

興味や関心を向けるだけで十分です。

 

 

ここで、

「でも、ゲームをやりすぎじゃない?」

「宿題は終わったの?」

「もっとほかのこともしたら?」

と、すぐに注意や

アドバイスへつなげないことが大切です。

 

 

ゲームの時間について話し合う必要があるなら、

子どもが楽しそうに話している時とは

別の時間に扱います。

 

 

好きなことを話す時間と、

家庭のルールを相談する時間を分けるのです。

 

 

ゲームをやめさせることばかり考えると、

ゲームは親子が対立する材料になります。

 

 

けれど、子どもが楽しいと思っていることに

関心を向ければ、

ゲームも親子のコミュニケーションツール

になります。

 

 

大切なのは、会話の長さではありません。

「ママが自分の話にリアクションしてくれた」

「自分の好きなことを否定されなかった」

「また話してもよさそうだ」

という体験を残すことです。

 

 

暴言・無気力からの親子関係の立て直しは、ジャッジしないことから

 

子どもの語彙が少ないと感じると、

親はもっと言葉を教えなければと思います。

 

 

子どもがすぐ怒ると、

怒らずに話す方法を教えなければと思います。

 

 

子どもが何も話さないと、

何とか聞き出さなければと思います。

 

 

けれど、暴言や無気力で

親子関係がこじれている時ほど、

教える前に必要なことがあります。

 

 

子どもから返ってきた言葉を、

ジャッジせずに受け取ることです。

 

 

アドバイスをしない。

正しい方法を教えない。

言葉の使い方をすぐに訂正しない。

質問を重ねて聞き出そうとしない。

 

 

返事があれば、

「へえ、そうなんだ」

リアクションをする。

 

 

返事がなければ、

「また話したくなったら教えて」

と、子どもにタイミングを返す。

 

 

お母さん自身が話し下手でも、

気の利いた言葉が出てこなくても大丈夫です。

 

 

子どもの言葉を増やすのは、

親の話術ではないからです。

 

 

話を途中で奪われなかった。

すぐに正されなかった。

気持ちを否定されなかった。

話したくない時には待ってもらえた。

そんな経験の量が、

「ママに話しても大丈夫」

「また話してみよう」

という気持ちを育てます。

 

 

暴言をやめさせること。

無気力な子どもを動かすこと。

たくさん会話をさせること。

 

 

それだけをゴールにすると、

親はまた、子どもを正そうとしてしまいます。

 

 

親子関係の立て直しは、

子どもを話させることから

始めるのではありません。

 

 

子どもの中にある、

「話しても無駄」を、

「話したら聞いてもらえる」

へ変えていくことから始まります。

 

 

今日、子どもが好きなことを話してきたら、

「どうやったの?」

「へえ、そうなんだ」

「また聞かせて」

と、一往復で終わってみてください。

 

 

その短い会話が、暴言・無気力で

こじれた親子関係を立て直す、

最初の一歩になります。

 

 

子どもと話したいだけなのに、

気づけば

注意やアドバイスばかりになってしまう。

 

 

何を言っても暴言が返ってくる。

何を聞いても「別に」と言われ、

会話にならない。

 

 

そんな時は、会話のテクニックを増やす前に、

親の言葉が子どもにどう届いているのかを

整理する必要があります。

 

 

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