ASDの疑いがある小学1年生の娘に英会話を習わせ始めましたが、とても嫌がっています。英語はこの先必要ですし、続けるべきか、辞めさせるべきか、どうしたらよいでしょう?
7歳・女の子のママ
発達障害の特性もあるため習い事が合わないことありますよね。せっかく見つけたお教室。辞めるべきか辞めざるべきか、考えはいろいろです。我が家の経験をご紹介します。
発達科学コミュニケーション
トレーナー おざわ つきこ
【目次】
1.子どもに合う習い事には必ず〇〇がある
子どもの可能性を引き出すために、せっかく習い事を始めたのに通うのを嫌がるようではお母さんもつらいですよね。
私の娘は乳児期から育てにくさがあり、療育にも通わせましたが、診断がおりるほどではなく支援をうけられませんでした。そこで、発達の凸凹を少しでも伸ばそうと習い事に走りました。
これまでバレエ、そろばん、英会話、ピアノ、スイミングと色々させましたが、今も続けているのは、ピアノとスイミングの2つのみです。
娘には自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)のグレーゾーンと思われる特性があります。
辞めた習い事も、続けている習い事にも、どちらにも特性が影響する場面があります。今も続けている習い事は毎日のように泣きながら取り組んでいるものがあるのですが、それでも辞めたいと言ったことはありません。
その理由は簡単!好きだからです。発達障害があろうがなかろうが、得意だろうが苦手だろうが、子どもに「好き!」という気持ちがあれば続けられるのです。
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2.我が家の習い事体験談
◆失敗した習い事
【バレエ】
ダンスは脳の発達に良いということもあり、4歳から始めました。とても楽しんでいたのですが、1年間の集大成として出た発表会をきっかけに辞めることになりました。
原因は固いレースを何枚も重ねて作られたチュチュの不快感でした。感覚過敏のある娘にはあんなに好きだったバレエもチュチュのチクチクが耐えられない経験となり、「嫌い」に変わってしまったのです。
【そろばん教室】
計算が好きそうだったので、そろばんの級をもっていたら自信になるかと思い小学1年生から始めました。
しかし、体験教室で私が見学していた雰囲気と、お母さんの見学がない教室では雰囲気が違うようでした。子ども達が騒ぎ出すと、先生が大きな声で、叱りつけるらしく、聴覚過敏と集中力がない娘には苦痛な環境でした。
先生に行き渋りを相談すると、「今、辞めさせたら親がなめられる」、「私が厳しく言うから」と言われてしまいました。 夫と相談して、「次の検定に合格したら終わりにしよう」と決めたのですが、それが失敗でした。
集中できずただ耳をふさいでいる娘です。検定に到達するどころか、その日のワーク1ページも終わりません。約束した以上、親も引き際がわからず、検定を受けられるまで1年間通うことになってしまいました。
【英会話教室】
近所の英会話教室の外観に娘が惚れ込み、小学1年から英会話も始めました。
これは親の考えで1年のみの期間限定で始めました。やはり、ここでも聴覚過敏が災いしました。友達の声やスピーカーから流れる音楽の音量が大きくて娘には苦痛なことがあったようです。約束の期限がきてあっけなく終わりました。
◆成功した習い事
これまでの習い事から、感覚過敏で集中できないような習い事は、学びも少なく、本人も楽しめないので、ダメなら辞めようという気持ちで始めました。
【ピアノ】
本人の希望で小学1年の夏から始めました。体験レッスンの際に、娘の特性を説明させてもらいました。
親としてはピアニストにしたい、音楽の才能を見出したいという希望があるわけではなく、子どもが楽しめることが一番であること、また、ピアノは脳を発達させるという研究報告もあることから、全体的な発達を期待していることを伝えました。
先生から、 「発達障害については何も知らないので、うまくできるかわかりませんが、音楽を教えることで、お子さんの発達の助けになるならこちらとしても嬉しいことです。ぜひみさせてくだい」 というお言葉をいただきました。
発達障害は知らないという言葉が嘘のように、集中力の短さや、切り替えの苦手さ、理解力のなさなどもうまく感じ取って、娘がわかりやすいように指導をしてくださいます。
しかし、3年間続けていますが、まだ一人では音符が読めません。聴覚は良いので、聴いた通り弾くことはできますが、楽譜は一人で読めません。音符が読めなくて、家では泣きながら練習していることもあるのですが、なぜか「ピアノは好き」と言い続け、「辞めたい」とは一度もいいません。
なぜなら先生が、うまく弾けないところでも「頑張ってきたね。ここ難しかったよね」と共感する言葉かけをし、娘がわかるように教えてくれて、弾けるようにさせてくれるからです。
きっと他のお子さんと比べると進むペースはゆっくりだと思うのですが、マンツーマンのレッスンなので本人は気づくこともありません。
「音感がいい」、「音楽の雰囲気を感じ取るのが上手」、「〇〇ちゃん独特の曲のイメージがあっていいね」など、いつもいいところを見つけて褒めてくれます。
たとえ得意ではなくても、先生との相性が良ければ続けられるということです。
【水泳】
小学3年生の夏から始めました。体力づくりにと始めましたが、毎月の検定をトントンと上がっていきます。
検定そのものがスモールステップに組まれているようで、「どんどん上手になっちゃう!」と達成感が得られやすい仕組みのようです。
スイミングもまだだれかと競争したり、タイムを測るレベルではないので、自分のペースで進められることも娘には合っているようです。自信につながる体験を重ね、「好き」が続いています。
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3.発達障害の子どもに習い事をさせるときの鉄則!
発達障害の子どもに習い事をさせるとき、親の想いは、「得意なところを伸ばしたい」または「苦手なところを伸ばしたい」の二つに分けられるのではないでしょうか。
発達科学コミュニケーションでは、「好きなこと」「得意なこと」を伸ばすことをお勧めしています。楽しく、意欲的に取り組んでいるとき、脳は活発に活動します。
活動している脳の領域は発達が促進され、それに付随して苦手な領域も後追いで発達してくるからです。 だから、苦手なところよりも、好きなこと、得意なことを優先的にアプローチするようアドバイスしています。
でも、「苦手なところに目をふさぐことができません!そこを習い事でなんとか克服させたいんです!」というお考えの親御さんもいますよね。
大丈夫です。鉄則を守ってしっかり情報収集すればできます。その鉄則とは、「苦手な分野を楽しく教えてくれる教室を選ぶ」です。学校は好きではない科目も学ばなければなりません。先生も選ぶことができません。でも、習い事は選べるのです。
塾に通わせる時に「算数が苦手だから」という理由で通わせるとしたら「楽しく教えてくれる教室」を選びましょう。または、「子どもが好きになる先生」を選ぶのです。
つまり、子どもが通いたい、行きたい、やりたい、と思う教室以外は辞めてよい、ということです。先生方に遠慮する必要はありません。相手もプロです。こちらが求めることをしっかり伝え、子どもが楽しんで学べるよう先生方の工夫を期待しましょう。
そろばん教室は嫌がったその時にすぐ辞めればよかったと深く後悔しています。「子ども都合で辞めさせると癖になるのでは?」という考えに迷ってしまったあの頃の私に教えてあげたいです。
あきらめない心、続ける精神など、いわゆる「根性」を鍛えるには、やはり「好きなこと」をすることです。
子ども自身が「◯◯ができるようになりたい!」となりたい自分像を描き、そこを目指すモチベーションがわいてくると、あきらめないで続けることができるようになるのです。
相談者様のお子さんが通われている英会話教室がお子さんに合わないのならば、ほかの教室に変えてもよいのではないでしょうか。近くにそのような教室が見つからないのであれば、今はオンラインでたくさんの英会話教室があります。
情報収集してお子さんが楽しく、好き!と思いながらできる習い事を見つけてください。
執筆者:おざわ つきこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)