発達障害ADHDの子どもが、何度言っても時間通りに支度ができなくて、家を出発するだけでヘトヘトってことありませんか?そこで今回は、出かけるまでの準備が時間通りにさっと完了する効果的な方法をお伝えします。
【目次】
1.決まった時間に出発できずにいつも焦ってイライラしていました
2.発達障害ADHDの子どもが時間通りに行動できない理由
3.効果的な3つの声かけ
①予告をする
②実況中継をする
③カウントダウン
1.決まった時間に出発できずにいつも焦ってイライラしていました
決まった時間に家を出発できずに、焦ってイライラするってことありませんか?
発達障害・注意欠陥多動症(ADHD)の息子は、「あと5分で出発ね」と言ってもなかなか時間に出発することができませんでした。
予定時刻よりも家を出発する時間が遅れて、私ばかりが焦ってイライラするという日々を過ごしていました。
特に習い事のある日は、イライラが爆発することもありました。学校から帰ってきてから、習い事の時間まで1時間以上ありますが、時間通りに出発することは本当に大変でした。
出発したい時間の5分前に「行くよ」と声をかけても、結局5分後にも出発できないことも多くありました。
私は、口癖のように「早くして!」を連発してました。
ですが何度注意しても、時間通りに行動できなかった息子が、声かけを変えただけで、決まった時間に出発できるようになったのです。
2.発達障害ADHDの子どもが時間通りに行動できない理由
発達障害ADHDの子どもが時間通りに行動できないのは、次のような理由があります。
・興味が別のことに移ってしまい、集中できない。
・時間の感覚がない。
・切り替えが苦手で時間がかかる。
ですが、当時の私は、一方的に時間を伝え、面白くない声かけをしていたので、息子は行動してくれなかったのです。
時間通りに出発できないことに焦りを感じ、自己中心的な声かけをしていたなと反省しました。
3.効果的な3つの声かけ
では、発達障害ADHDの子どもを時間通りに行動させるにはどうしたら良いか?
興味が他に移らないようにしながら、時間を意識してもらい、楽しくなるようなことを提案していけば良いのです。
発達障害ADHDの子どもが時間通りに準備ができる3つの声かけを紹介します。
◆①予告する
習い事やお出かけは、予告をしました。
日曜日に必ず、1週間の予定を伝えました。
「月曜日はサッカーだよ。」「火曜日は何もないね。」「水曜日はサッカーだよ。」というように毎週同じですが、繰り返し伝えていきました。
そして、前日にも「明日は、サッカーだね。」
当日の朝も、「今日は学校帰ってきたら、サッカーだね。」
学校から帰ってきたら、「17時からサッカーだから、16時30分に家を出発するよ。」
「あと10分で出発するよ」というように細かく時間を伝えていきました。
予告をすることで、時間を意識することができます。
視覚的にもわかるように、一週間の習い事の予定と家を出発する時間をホワイトボードに書いて掲示しました。
見えることで、自分でも予定や時間を確認するようになりました。
◆②実況中継をする
準備をするときは、実況中継をして行動を促しました。
息子は、サッカーが好きなので、私がサッカーの解説者、息子を選手に見立てて、実況中継をしていきました。
「おっと〇〇選手、準備に取りかかりました、ズボンを着替えるか・・・。」などと行動を実況中継していきます。
これには息子も大喜びで、ノリノリで準備をしていました。
実況中継をすることで、他に注意がそれず、テキパキ準備ができるようになりました。
◆③カウントダウン
いざ出発というときは、カウントダウンを使うと準備が加速します。
やる気にさせてカウントダウンを始めると、すごい速さで行動をしてくれます。
「準備終了まであと10秒です。10、9、8…」とカウントダウンをするとすごい勢いで準備します。
カウントダウンは発達障害ADHDの子どもが、切り替えられないときや他に注意が向きそうな時に使うと効果的です。
3つの声かけを組み合わせることによって、時間通りに出発できるようになりました。
何より良かったことは、私も息子もイライラしないということです。
1ヶ月経つ頃には、自分で月曜日はサッカーがあるとか曜日ごとの流れを理解するようになっていきました。
そして、徐々に自分で時計を意識して時間調整ができるようになっていきました。
なかなか進まない準備にイライラしている方、ぜひ試してみてください。
ADHDキッズと楽しい生活を送るヒントが多数ありますよ!
執筆者:高井智代
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)