発達障害のお子さんは、学校生活にストレスを抱えやすいと言われています。小学校高学年になって不登校になったり、なんとか登校できても家でイライラしていたりしませんか?この春に身につけたい、家庭でできる登校しぶり対応術をお伝えします。 |
【目次】
1.単なる反抗期ではない?発達障害の子が高学年に不登校になる理由
お子さんが楽しく登校できていない、そんな様子は見られませんか?小学校高学年になって、反抗的な態度が増えた、様子がおかしい、と感じられることもあるかもしれません。
発達障害の子にとって小学校高学年は、ストレスを抱えやすい時期!
それまでは自分の凸凹を気にしていなかった子も少しずつ周囲との違いに気づき始め、自信を失ったり自己肯定感が下がり始めたりするのが、小学校高学年という時期なのです。
・勉強についていけない
・前はできていたことも最近やらなくなった
・いつもダルそうにしている
・学校から帰ってくると、 八つ当たりをすることが多い
・家でのイライラ・暴言が増えた
・時々感情的になって暴れる
・ちょっとした宿題にも全く取り組む様子がない
・塾や習い事をさぼりがち
小学校高学年になってこんな様子が出てきたら、単なる反抗期ではなく発達障害の子たちならではのSOSサインかもしれません。
2.不登校・登校しぶり、お子さんの困りごとはどのタイプ?
春の進級後に登校しぶりを悪化させない・引きずらないためには、この時期の対応がかなり重要です!
不登校や登校しぶりといっても、子どもの学校に対する困りごとはさまざま。
まずは、お子さんのタイプを知りましょう!
・行動面の課題がある注意欠陥・多動性障害タイプ
・我が道をいく「オレ流」自閉症スペクトラムタイプ
・不安が強い自閉症スペクトラムタイプ
・学業不振な学習障害タイプ
・困りごとが複数ある混合タイプ
あなたのお子さんはどのタイプですか?
中学1年生の不登校の人数は、小学6年生のなんと2.5倍!発達障害の子たちが中学という新しい環境でストレスを感じるリスクもそれだけ高くなる、ということです。
お母さんが思っている以上に、学校は子どもたちが自信を失いやすい環境です。だからこそ、中学の壁にぶつかる前の今のうちに、しっかり対応してほしいのです!
3.登校できなくても頑張るチカラを取り戻せる!家庭での対応
お母さんたちは意外に知らないのですが…『不登校の子や登校しぶりの子の不安、自己肯定感の低さ、無気力感はお家でしっかり回復できる』のです!
発達障害の子の困りごとは、本人のやる気の問題で起きている訳ではありません。発達障害の特性は、脳の一部分の成長がゆっくりであるために起こるもの。
叱っても注意しても厳しく指導しても、うまくいかない理由はそこにあるのです。
必要なのは苦手を克服させる厳しい指導ではなく、脳の発達を加速させる視点です。
「次の学年はなんとか登校させないと!」
「今のままの成績では進路が心配!」
そんな思いから、春休みは弱点を克服させるためにあれもこれもやらせようとしているのであれば、それはオススメしません!
自己肯定感が下がってしまった学校嫌い・登校しぶりの発達障害の子には、「苦手克服」のスタイルは合わないのです。
お子さんの発達を加速させて頑張るチカラを取り戻すには、お母さんの『新しい』視点が必要です。
今年度最後の通知表をもらって「“マル”が減っちゃった」と自信をなくしてしまったり、欠席日数を見て「なんでこんなにお休みしちゃったんだろう」と自分を責めてしまったりする子は多いです。
そんな今の時期にこそ、お子さんの一年間の頑張りをねぎらってあげてほしいのです。
通知表の“マル”が減ったといっても、今はまだ学習内容が定着していないだけで、一年前と比べたら新しい内容に取り組めたはず。「新しいことにチャレンジした」ことに気づかせ、挑戦したことを褒めてあげてほしいのです。
欠席が多くなってしまった子にも、「今までたくさん頑張ったから疲れちゃったんだね。ゆっくり休もうね」と穏やかに声掛けをしてあげてください。
登校しぶりや不登校というとつい学校へ対応を求めてしまいがちですが、通常級の先生で発達障害の子どもへの対応をしっかり理解している方は多くありません。
だからこそ先生だけにお任せするのではなく、お子さんの発達特性タイプを知って、お母さんが対応策を考えられることがとても大切になってきます。
学校の先生の上をいっちゃう登校しぶり対応術をぜひ身につけてくださいね!
先生だけにお任せしない!頑張るチカラを家庭で取り戻す方法をお伝えしています。
執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)